父母恩重経 現代語訳
佛説父母恩重経
佛の説きたる、父母の恩の重たきを教えた経
この時、阿難は再び次のように問うた。「世尊よ、出家の者も、そのように
すれば、父母の恩に報じたことになりますか。」 お釈迦様は、語られた。
「いや、これだけでは、父母の恩に報じたということにはならない。
親が頑固に三宝を信仰せず、仁がなく生き物を殺し、義がなく物を盗み、
礼がなく、好色に乱れ、信がなく人を欺き、智がなく酒に溺れようなことが
あれば、子は厳しく諌めて、啓発して目覚めさせなければならない。
もし、それでも(親が)愚かでどうしても目覚めることができないのなら、
その時は比喩を使い、例を引き、因果の道理を説明して、(地獄や餓鬼
道に堕ちる)将来の苦患から救ってやらなければならない。
もし、それでもなお(親が)頑迷のため、改心することが出来ないのなら、
声をあげて泣き、涙を流して、飲食を断ちなさい。
そうすれば、どんなに頑迷な親でも、子が死んでしまうことを恐れて(子に対
する)恩愛の情にひかれて、しぶしぶながらも、(正しい)道に向かうでしょう。
もし、親が心を入れ替えて佛の(定めた)五戒を受け、仁があって殺さず、
義があって盗まず、礼あって淫らなことをせず、信あって欺かず、智あって
酔う事がなくなれば、
家の中は、親は慈愛に満ち、子は孝行者で、夫は正しく、婦(つま)は貞淑
で、親族は仲良く、男女の使用人も忠勤に励み、六畜(馬・牛・羊・犬・豚・鶏)
から虫や魚に至るまで、あまねく恩恵を受け、(るでしょう。)
(そして、)十方世界の諸佛、天竜鬼神、高徳の君主、忠良の家臣より
庶民万姓に至るまで、(この親を)敬愛しない者はいなくなります。
(こうなると)暴君やそれに仕える心の曲がった家来も、凶悪な者や妖婦も、
様々な妖怪変化も、(この親を)どうすることもできなくなるのです。
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